クロストリジウム・ディフィシル感染症に対するマイクロバイオームベース治療薬の上市は、新時代への幕開けにつながるのか?

2018年2月1日
 
ここ数年、“マイクロバイオーム”という単語が学者や医療従事者、ライフサイエンス企業の間でのバスワードになっており、多様な疾患治療のキーとなるのではないかと考えられています。

ヒト・動物におけるマイクロバイオームの重要性は長い間認識されていましたが、疾患との関連性について積極的に研究されるようになったのはつい最近のことです。

マイクロバイオームと肥満や免疫疾患等の臨床症状の関連性を裏付けるエビデンスが確立するにつれて、本領域への注目度も上がってきました。

リサーチをしてみると、無数の企業がマイクロバイオームを治療手段として検討していることが分かります。
 

 
しかし、マイクロバイオームを治療に用いるという考えは実は従来から存在していました。

クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)に対する糞便移植は数十年前から実施されていますし、中国においては4世紀に下痢の治療として糞便移植が行われていました。

CDIにおける深い病態生理学の理解、ならびマイクロバイオームとの関連性が相まって、本疾患はマイクロバイオームベース治療の明確なターゲットとなっています。
 
現在糞便微生物叢移植(FMT)は現在複数回再発しているCDIや、標準的な抗生物質が効かなかった患者を対象に実施され始めています。

実際優れた再発抑制効果を発揮してはいますが、インタビューした医師達は安全性に対する懸念も抱いており、そもそも自分の体内に他人から採取した糞便を移植することに抵抗がある人もいます。
 
いくつかの製薬企業は第二世代FMTと呼ばれる製剤を開発しており、現在2製剤:Rebiotix社のRBX2660とSeres Therapeutics社のSER-109がフェーズIII段階にあります。
 

各薬剤のプロファイルや臨床試験動向等は弊社米国本社サイトに記載しております。

Commercial Microbiome-Based Therapies for Clostridium difficile
 
尚弊社ではCDIの欧米地域における市場展望を分析したDisease Landscape & Forecast – Clostridium Difficile Infection

ならびに日欧米国別、重症度、併存症、感染経路別等での患者数予測データベースEpidemiology (Mature Markets) – Clostridium Difficile Infection

を発行しています。
 

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