骨粗鬆症:将来のパイプラインは?

2017年11月24日
 
2010年のプラリアの上市以降、メルク社のオダナカチブ、アムジェン/UCB社のロモソズマブ、そしてRadius Health社のアバロパラチドのわずか3製剤のみが有望な骨粗鬆症治療薬として期待されて来ました。

しかし、オダナカチブは安全性の懸念から2016に開発が中止され、ロモソズマブも心血管系リスクへの懸念が承認への壁となっています。

唯一アバロパラチドのみが何とか上市に成功しました。弊社がインタビューを実施したKOL医師の多くは本疾患におけるパイプラインの少なさを嘆いています。
 
osteoporosis
 
現在アバロパラチドとロモソズマブ以外に後期パイプラインに存在する薬剤はなく、この状況は今後5年間変わらない見込みです。

しかし最近の研究により新たな治療選択肢の可能性が浮上し、医師達はこれらに期待を寄せています。

・抗卵胞刺激ホルモン(FSH)療法
閉経周辺期後期におけるFSHの高値は骨密度の低下につながります。FSHを阻害することで、Icahn School of Medicineの研究者達は脂肪細胞が減少するだけでなく、骨密度も増加することを明らかにしました。(Liu P, 2017)

・老化細胞除去化合物
Mayo Clinicの研究者達は、老化細胞除去化合物によって骨吸収が抑制され、骨密度・骨強度が改善し、骨微小構造も改善されたことを公表しました。老化細胞は他の加齢に伴う疾患とも密接に関わっていると考えられるため、除去化合物は多くの疾患で役立つ可能性があります。(Farr JN, 2017)

・疾患遺伝子の特定
最近の遺伝子研究の結果、骨密度の低下に密接に関わっている203の遺伝子座が特定され、その内153は過去に報告されていませんでした。多くの製薬企業がこのデータを元に有望な開発ターゲットを絞り込むと予想されます。(Kemp JP, 2017)
 
参考文献
Farr JN, et al. Targeting cellular senescence prevents age-related bone loss in mice. Nat Med. 2017 Sep;23(9):1072-1079.

Kemp JP, et al. Identification of 153 new loci associated with heel bone mineral density and functional involvement of GPC6 in osteoporosis. Nat Genet. 2017 Oct;49(10):1468-1475.

Liu P, et al. Blocking FSH induces thermogenic adipose tissue and reduces body fat. Nature. 2017 Jun 1;546(7656):107-112.
 

より詳しい情報は弊社米国本社サイトをご覧下さい。

The Osteoporosis Pipeline: Burst or Blocked?
 
尚、弊社では骨粗鬆症市場10年予測レポートDisease Landscape & Forecastを発行しております。
 

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