大うつ病・治療抵抗性うつ患者に対するケタミンの即効性効果:2017米国精神医学学会

2017年7月13日
 
5月20日から24日まで、米サンディエゴにて2017年度米国精神医学学会が開催され、1万人を超える関係者が集まりました。

治療抵抗性うつ(TRD)患者に対する適応外治療、特にケタミンに関するデータは大きな注目を集めました。

TRDは、一般的に複数の治療ラインが奏効しない大うつ病状態を指す言葉です。

抗うつ薬市場は有効性の高い、かつジェネリックが使用可能な薬剤も多くありますが、弊社の調査では約三分の一の大うつ病患者がTRDに苦しんでいると分析しています(主要7ヵ国において2015年時点で約1,400万人)。

TRD治療にはベースとなる抗うつ薬に非定型抗精神薬を補助療法で投与する併用療法や、電気けいれん療法(ECT)単独で治療を試みるケースがありますが、これらは必ずしも効くと限りません。

加えてインタビューに応じてくれたドクターや学会に参加していたドクターによると、自殺の恐れがあるTRD患者に対し、SSRIやSNRIでは効き目が出るのに4週間から6週間はかかってしまうため、即効性のある治療選択肢に大きな潜在医療ニーズがあるといいます。

このニーズを満たすべく、即効性のあるケタミンのTRD患者への効果が期待されています。

 

 

ケタミンはNMDA受容体拮抗薬であり、米国では麻酔薬として1970代から処方されてきました。

この17年間、TRD患者へケタミン麻酔用用量を静注で投与した際の治療効果の検証が行われており、大多数の患者において40分から24時間の間にうつ症状が改善することが示されました。

もちろん副作用の問題もあり、うつ治療として現在一般的には広まってはいませんが、ケタミンの即効性に対するデータは、TRD治療へ適応外として使用する動きを加速させています。

TRD治療のパイプラインとしては、ケタミンと似た作用機序を持つヤンセン社のエスケタミンとアラガン社のrapastinelが現在フェーズIII段階にあり、その上市が期待されています。
 
より詳細な情報は弊社米国本社サイト内にて記載しています。

The Growing Integration of Ketamine into the Major Depressive Disorder Treatment Paradigm and the Implication for Future Fast-Acting Antidepressants: Reflections After the American Psychiatric Association’s Annual Meeting

 

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