多発性硬化症 2016 | Disease Landscape & Forecast

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2016年1月発刊

多発性硬化症(MS)の疾患修飾薬(DMT)市場に新しい時代が到来した。Novartis/田辺三菱社のfingolimod(Gilenya/Imusera)とBiogen社のdimethyl fumarate(Tecfidera)により、有効な経口DMTに対する未充足ニーズが一部解消された。ただし、これら薬剤の安全性を今後扱うにつれ、基盤である注射剤(例:interferon-β、Teva社のglatiramer acetate[Copaxone])の変わらぬ臨床的役割が浮き彫りになる。オピニオンリーダー医師が強化治療のパラダイムを益々疑問視する中、後期治療ラインではGenzyme/Sanofi社のLemtrada(alemtuzumab)が市場投入予定の強力な新規モノクローナル抗体の第1号となる。

さらに、初のジェネリック版―Sandoz/Momenta社のGlatopa(glatiramer acetate 20 mg/mL)―が米国市場に投入され、治療薬の高コストを抑制する待望の方策が支払者に提示された。今後10年間に再発性MS治療で新規薬剤(新薬と有用な後続品を含む)の上市が急増するため、既に複雑な治療アルゴリズムが有意的に変更され、市場の細分化が進む。

一方、薬剤開発企業は、進行性MS―治療選択肢が少なく、長年治療が不十分な患者群―の神経保護剤及び修復薬の開発に新たな焦点を定めた。高額な新規薬剤の上市と米国における薬価値上げの緩和が相まって、市場は2018年までに顕著に成長する。それにも拘らず、新規薬剤の長期安全性データと臨床経験の相対的不足、困難な治療決定の方向付けに必要な予後や治療的診断のマーカーの欠如、経口ジェネリック薬の存在といった問題に保守的な処方医層が直面するため、新規薬剤の使用率は伸びないと予測される。

調査におけるキーポイント

  • ジェネリック版のglatiramer acetate 20 mg/mLが米国市場に参入し、今後5年間に経口DMTを含め新規ジェネリック薬の上市が予測される。これら低薬価の薬剤が市場に与える商業的影響はどの程度か?
  • Gilenya/Imusera及びTecfideraが牽引する経口疾患修飾薬の市場浸透が進み、後続品パイプラインが急速に進展する。治療アルゴリズムが進化する状況で、経口DMTは注射剤やモノクローナル抗体に対しどう進展するか?ozanimod(Celgene/Receptos社)、ponesimod(Actelion社)、ALKS-8700(Alkermes社)、laquinimod(Teva/Active Biotech社)は第一世代の薬剤とどう競合するか?
  • 免疫を標的とする強力な(且つ許容可能な安全性を有する)DMTが、治療抵抗性及び進行型のMS患者に必要である。進行性多巣性白質脳症(PML)のリスク層別化により、Biogen社のTysabriは依然として競争力があり、Lemtradaは後期における別の選択肢である。神経科医によるTysabriの使用はどう変化するか?他の高リスク/高利益なDMT(例:Lemtrada)の市場見通しは?医師はdaclizumab(Biogen Idec/AbbVie社のZinbryta)、ocrelizumab(Roche/Genentech社)、ofatumumab(Novartis/GlaxoSmithKline/Genmab社)を受入れるか?これら薬剤は治療パラダイムにどう影響するか?これらMabのうち、他剤より良好と認識されるものは?
  • DMTの注射剤はパイプラインを依然として構成し、現在の治療における主力薬剤である。革新的な後続品や新規製剤が既存薬剤の過去の成功を活用しようと狙う。魅力的な新規薬剤の到来により変化を遂げる市場において、IFN-β治療薬とglatiramer acetateはどう競合するか?神経科医は、Biogen Idec社のPEG化IFN-β(Plegridy)やTeva社のCopaxone 40 mg/mLをどう考え、臨床的に何を期待するか?臨床・商業上のどのような要因で注射剤の製品寿命が形成されるか?

報告書の調査範囲

対象国: アメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス、日本
調査方法: 専門医への詳細なインタビューと多数の文献調査に基づき、弊社専門分野アナリストが分析・洞察します。
疫学: 再発寛解型MS(RR-MS)の有病率。二次進行性MSと一次進行性MSの推定値を別個に含む慢性進行性MS(CP-MS)の有病率
患者セグメント: RR-MS、CP-MS
治療薬の評価: フェーズII(21品目)、フェーズIII(6品目)、申請中(1品目)。市場に影響を及ぼすと思われる前臨床/フェーズI(17品目)を含みます。

 

Pages:
214
Tables:
74
Figures:
51
Citations:
380
Drugs:
66
Interviews:
29

 

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